壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

2007-01-01から1年間の記事一覧

イグアナの娘

イグアナの娘 萩尾望都 小学館文庫 2000年 500円 老眼鏡の度数が合わなくなってきたらしく、長時間の読書が辛くなり、ポッドキャストで落語や朗読を聞いています。耳から聞くには落語がいいですね。文芸作品の朗読を聞くと、聞くことに慣れていないためか、…

うーえ

う アンヌ・ヴァリション 色―世界の染料・顔料・画材 コニー・ウィリス 最後のウィネベーゴ マーブル・アーチの風 スペンサー・ウェルズ 旅する遺伝子 ジュール・ヴェルヌ グラント船長の子供たち 神秘の島 地軸変更計画 氷のスフィンクス ケネス・マクファ…

お ポール・オースター 幻影の書 大場秀章 日本の帰化植物図譜 岡嶋二人 焦茶色のパステル なんでも屋大蔵でございます クラインの壷 岡田淳 扉のむこうの物語 岡野 宏文, 豊崎 由美 百年の誤読 百年の誤読 海外文学編 小川高義 翻訳の秘密 小川洋子 妊娠カ…

かーき

か 甲斐憲次 黄砂の科学 海堂尊 死因不明社会 Aiが拓く新しい医療 アンナ・カヴァン 氷 ユリウス・カエサル ガリア戦記 キアラン・カーソン 琥珀捕り シャムロック・ティー L・カッソン 図書館の誕生 古代オリエントからローマへ 加藤耕一 「幽霊屋敷」の文…

くーこ

く 工藤美代子 寂しい声 西脇順三郎の生涯 スティーヴン・ジェイ・グールド フルハウス 生命の全容 フリードリヒ・グラウザー 老魔法使い クロック商会 狂気の王国 倉阪鬼一郎 三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人 ギュンター・グラス 蟹の横歩き ヴィルヘルム・グ…

く-こ

く Google Earthでみる地球の歴史 後藤和久 空洞地球 ルーディ・ラッカー 草の記憶 椎名誠 草祭 恒川光太郎 下りの船 佐藤哲也 首無の如き祟るもの 三津田信三 熊の敷石 堀江敏幸 クマムシ?! 小さな怪物 鈴木忠 クマムシを飼うには 鈴木忠 森山和道 クライン…

さ 最悪 奥田英朗 サイエンス言誤学 清水義範 最後のウィネベーゴ コニー・ウィリス 最後の場所で チャンネ・リー 最終目的地 ピーター・キャメロン ザ・インタープリター ディヴィット・ジェイコブズ サウスバウンド 奥田英朗 桜庭一樹読書日記 桜庭一樹 サ…

し 幸せな秋の野原 エリザベス・ボウエン 死因不明社会 Aiが拓く新しい医療 海堂尊 塩一トンの読書 須賀敦子 CO2と温暖化の正体 ウォレス・S・ブロッカー、ロバート・クンジグ 時間とは何か 池内了 死刑判決 スコット・ トゥロー 史上最悪のインフルエンザ …

東京妖怪浮遊

東京妖怪浮遊 笙野頼子 岩波書店 1998年 1500円 江戸の化物の次は、東京の妖怪かと安易な連想で読み始めた本です。「小説のストラテジー」で作例として取り上げられていた「水晶内制度」に興味を持ったものの唐突に読み始められず、まずは身辺雑記のようなも…

アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカー 伊坂幸太郎 創元推理文庫 2006年(2003年) 648円 現在の語り手は僕「椎名」。地方大学に通うため一人暮らしを始めたばかりに出会った黒ずくめの青年「河崎」に誘われて本屋襲撃を決行した。謎めいた河崎の言動に振り回され、わ…

ももんがあ対見越入道 江戸の化物たち

ももんがあ対見越入道 江戸の化物たち アダム・カバット 講談社 2006年 1600円 何か面白い本はないかと、出版社のHPめぐりをしていて見つけた本です。”外国人の見た日本”というテーマで探書していたのですが、この本は見当違いでした。著者はNY生まれ、…

オルシニア国物語

オルシニア国物語 アーシュラ・K・ル=グィン 峰岸久訳 早川文庫SF 1988年 500円 あとがきによれば、「オルシニア国物語」が出版されたのは1976年ですが、書いたのはル=グィンが執筆活動を始めて間もない頃だそうで、彼女の原点ともいえる物語です。11の短…

漱石とあたたかな科学

漱石とあたたかな科学 文豪のサイエンスアイ 小山慶太 文藝春秋 1995年 1400円 「我輩は猫である」で椎茸を齧って前歯が欠けた水島寒月君は、学者をカリカチュアライズしたような浮世離れした人物でしたが、どこか憎めないところがありました。モデルである…

チベットの七年―ダライ・ラマの宮廷に仕えて

チベットの七年―ダライ・ラマの宮廷に仕えて ハインリヒ・ハラー 福田 宏年訳 白水社 1989年 3800円 “西洋人の見たアジア”というテーマ(今思いついただけですが)で、イザベラ・バードの次に読みたいと思ったのが、映画「Seven years in Tibet」 の原作です…

きつねのはなし

きつねのはなし 森見 登美彦 新潮社 2006年 1400円 「夜は短し歩けよ乙女」で森見さんの妄想力に魅せられ、二作目はテイストの違う物語を読んでみました。にぎやかな青春の滑稽譚「夜は短し**」は軽妙な文体と奇怪な発想がまずは見立ってしまうのですが、そ…

日本奥地紀行

日本奥地紀行 イザベラ・バード 高梨健吉訳 平凡社 東洋文庫 1973年 明治維新間もない頃に英国の婦人が日本人の通訳を一人連れて北日本を旅行するというだけでも、他に類を見ないことですが、イザベラ・バードの紀行文が率直でかつ巧みで面白いものですから…

カンガルー日和

カンガルー日和 村上春樹 講談社文庫 1986年 440円 村上春樹は、三十代のころに「羊をめぐる冒険」「世界の終わり**」「ノルウェーの森」を発売と同時によんだような覚えがあります。それ以降読みたいと思わずにいましたが、今になって少し気になります。手…

朝鮮 紀行

朝鮮紀行 英国婦人の見た李朝末期 イザベラ・バード 時岡敬子訳 講談社学術文庫 1998年 1500円 明治維新後の日本を旅したイザベラ・バードの「日本奥地紀行」を読もうと思いたったのですが、図書館の本は貸し出し中で、こちらの本を先に読みました。 1894年…

バルタザールの遍歴

バルタザールの遍歴 佐藤亜紀 文春文庫 2001年 600円 双子の物語には、心惹かれるものがあります。初めて読んだのはもちろんケストナーの「二人のロッテ」です。二人が入れ代ってそれぞれの生活を始めた時にどんなにドキドキしたか、半世紀たった今でも覚え…

妊娠カレンダー

妊娠カレンダー 小川洋子 文春文庫 1994年 400円 不用本の戴き物です。確か、小川洋子作品は「密やかな結晶」に次いで二作目のはずです。女性らしい繊細な静けさが印象的でした。「妊娠カレンダー」「ドミトリイ」「夕暮れの給食室と雨のプール」の三編は、”…

めぐらし屋

めぐらし屋 堀江敏幸 毎日新聞社 2007年 1400円 「蕗子さん」は、長い間離れて暮らしていた父親が遺したノートをみつけました。表紙に筆ペンで大書きされた「めぐらし屋」とはいったいなんでしょうか。流れるように自然な文章は、「蕗子さん」の静かな日常を…

アウシュヴィッツは終わらない

アウシュヴィッツは終わらない―あるイタリア人生存者の考察 プリーモ・レーヴィ 竹山 博英 訳 朝日選書 1980年 1200円 「周期律 元素追想」 を書いたプリーモ・レーヴィの「これが人間か」(原題)の邦訳です。原書は1946年、収容所より帰国してすぐに書かれ…

冬の犬

冬の犬 アリステア・マクラウド 中野恵津子訳 新潮クレストブックス 2004年 1900円 ケープ・ブレトン島に暮らす人たちの、平凡にして数奇な日々が語られます。静かに胸に迫る物語は、カナダ東海岸の厳しい冬の風に立ち尽くす灯台のように、かすかに温かくて…

陽気なギャングが地球を回す

陽気なギャングが地球を回す 伊坂 幸太郎 祥伝社文庫 2006年 660円 たまには流行り物を!と、少し無理して、初めて伊坂作品を読んでみました。というか、ちょっと貸してもらっただけなのですけれど。 4人の銀行強盗はそれぞれに個性的で、7~8割は会話からな…

夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女 森見 登美彦 角川書店 2006年 1500円 「中庭の出来事」と同時に山本周五郎賞を受賞した作品ということで、一度は読んでみようかと思っていました。図書館での人気は高くいまだに数十人の予約待ちですから、当分読むのをあきらめていまし…

灰色の輝ける贈り物

灰色の輝ける贈り物 アリステア・マクラウド 中野恵津子訳 新潮クレストブックス 2002年 1900円 31年間に書かれた16編の短編のうち、半分が収められています。「彼方なる歌に耳を澄ませよ」ですっかりマクラウドのファンになってしまいました。 スコットランド…

迷惑な進化

迷惑な進化 ーー病気の遺伝子はどこから来たのか シャロン・モアレム/ジョナサン・プリンス 矢野真千子訳 NHK出版 2007年 1800円 サイエンス系の新刊本を図書館で見つけました。ある種の病気は、進化上のトレード・オフだという事を面白く、わかりやすく説…

ヴォイス 西のはての年代記Ⅱ

ヴォイス 西のはての年代記Ⅱ アーシュラ・K・ル グウィン 谷垣 暁美訳 河出書房新社 2007年 1600円 「ギフト」に続く物語です。オレック・カスプロは語り人となって妻グライ・バーレと共に、遥か南の地アンサルを訪れます。そこはかつて商業都市として栄えた…

悪い時

悪い時 他9編 ガブリエル・ガルシア=マルケス 高見英一 他訳 新潮社 ガルシア=マルケス全小説 2007年 2800円 「百年の孤独」以前に書かれた短編と、それらの短編で描かれる断片的なエピソードがはめこまれた長編「悪い時」。同じエピソードが繰り返し語ら…

幻夜

幻夜 東野圭吾 集英社文庫 2007年 1000円 不用本をたくさん頂いた中に、東野圭吾作品がありました。多作のミステリー作家の作品は、未読、既読がわからなくなってしまいます。「変身」を読み始めたら、途中で既読であることに気がつきがっかり。 「幻夜」「…