2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧
キッチン 吉本ばなな 幻冬舎 電子書籍 30年以上前の作品を初めて読みました。時代を超えて読まれている作品だという事がよくわかります。大切な人を失った時の気持ちと,それが少しずつ癒されていく過程には,個人的な体験としては人それぞれだけれど,万人…
マン島の黄金 アガサ・クリスティー 中村妙子 他 訳 ハヤカワ クリスティー文庫 電子書籍 未読のクリスティ作品を拾って読んでいるつもりですが,ドラマで見たのもあって,どれが既読なのか自分でも不明です。この短編集は,単行本に収められなかった短編を…
鹿の王 水底の橋 上橋菜穂子 角川文庫 電子書籍 鹿の王の上下巻を読んだのは,読書メーターの記録によればもう6年以上前でした。内容をすっかり忘れていました。読書メーターにしか記録していませんでした。 それによれば, 「ファンタジーというより、重厚…
世界が終わるわけではなく ケイト・アトキンソン 東京創元社 海外文学セレクション 電子書籍 ケイト・アトキンソンの短編集は,12編が独立した短編かというと,そうではない。でも連作短編かというと,どうなんだろう,テイストのかなり異なる作品が詰め込ま…
およね平吉時穴道行 半村良 角川文庫 電子書籍 半村良の『産霊山秘録』を再読するつもりだったが,伝奇長編小説に向かう体力がなくてこの短編集にしてみた。半村良の初期短編集だそうだ。表題作の「およね平吉時穴道行」は,たぶん,50年くらい前の当時の「S…
真夜中のパーティー フィリパ・ピアス 岩波少年文庫 電子書籍 『トムは真夜中の庭で』がファンタジーだったので,ごく日常の子供たちの小さな出来事ばかりの短編が意外でした。でもこの歳になっても子供の時の気持ちに少しだけ戻ることができるのに,我なが…
七十歳死亡法案、可決 垣谷美雨 幻冬舎文庫 電子書籍 銀齢の果て 筒井康隆 新潮文庫 電子書籍 古希の記念に,70歳にまつわる小説を2冊読みました。 七十歳死亡法案、可決 「七十歳死亡法」という点がインパクト大なのかと思ったら,70歳で死ぬという前提が無…
ホーム・ラン スティーヴン・ミルハウザー 柴田 元幸訳 白水社 図書館本 もう十年以上も前にミルハウザーの初期の作品『ナイフ投げ師』『バーナム博物館』を読んだ時の驚きを,いまだに覚えています。濃厚で過剰なミスハウザーの世界は最新作の短編集でも変…
変な家 雨穴 飛鳥新社 電子書籍 高齢者でも動画をよく見る。引っ越しの予定はないが,面白い間取りの家の内覧をする「○○不動産」なんていう動画を見る。ミステリでもホラーでも家や間取りの謎は魅力的だ。この動画がおもしろいと教えてもらい,さらに本を買…