壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

他殺の効用 内田康夫

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他殺の効用 内田康夫
中公文庫 2011年 590円

短編五話。内田康夫の短編は読むのが始めてかもしれません。いつもの長編から旅情と社会派風部分をとった感じで、よくまとまってます。どれもラストに特徴のあるものを集めたということですね。






『他殺の効用』 会社社長の50億円の生命保険金はどうなるのか。自殺か他殺か。ひねりの効いたラスト。光彦シリーズ。
『乗せなかった乗客』バイトでタクシー運転手をしている主婦。えーっ、気がつかないものかしら。
『透明な鏡』光彦が偶然聞いた男女の会話。密室の温泉風呂。殺人の小道具としては、奇想天外だけど・・・。
『ナイスショットは永遠に』犯罪捜査用ネオ・スーパー・パソコン「ゼニガタ」。面白くないこともないけど、オヤジギャグには辟易。
『愛するあまり』一億円の保険金を残し、自殺した姉。義兄に思いを寄せる妹。想定内のラストだけど、この先三角関係も予想される。