壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

棄霊島(上・下) 内田康夫

イメージ 1

棄霊島(上・下) 内田康夫
祥伝社 2008年 各890円

浅見光彦100番目の事件。

五島列島取材中に知り合った元刑事が御前崎で遺体となって発見された。三十年前、長崎県軍艦島での変死事件と関係があるらしい。

百番目とあってか、事件の舞台は、愛知、新潟、静岡、長崎、長野、福岡、京都、兵庫と行動範囲がとっても広い。御自慢のソアラだけではおっつかず、とうとう苦手な飛行機に乗る羽目になりました。登場人物も多いので、読み終えるともう思い出せないくらい。ラスト、光彦さん、またやってしまいましたね~。

日本現代史の重いテーマ(朝鮮半島との関係や靖国問題など)を軸にして進行する話のわりに読みやすいのは、著者の歴史観がごく庶民的な発想に立っているからかもしれません。