壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

プラスマイナスゼロ 若竹七海

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プラスマイナスゼロ 若竹七海
ジャイブ 2008年 1200円

葉崎シリーズ最新作です。今回の舞台は山の上にある葉崎山高校。小さな葉崎市に三つも高校があるのが不思議なんだそうですが、「猫島ハウスの騒動」の高校生たちはどの学校だったのでしょうか(覚えていません)。駒持警部補の登場もなく、登場人物のほとんどは高校生ですし、シリーズとはいえ他作品とのつながりがほとんどないので気楽に楽しみましょう。

車道の通らない小高い山の上にある学校に毎日クロスカントリー気分で通う三人の女子高生:成績優秀超お嬢様のテンコは不運を招く天性の持ち主。品行下劣極悪腕力娘のユーリは意外に人情派。成績容姿すべて普通の平均値娘ミサキは実は鋭いところがあります。「凸凹トリオ」なんていうダサい名前じゃなくて「プラスマイナスゼロ」というのにまずは笑いました。連作短編の構成が凝っていてまんまと騙されたし、事件の解決も若竹さんらしい微妙な感じです。

葉崎シリーズの登場人物がどんどん若返っていますね。この三人の女の子たちやることが結構大胆不敵ですが、一生懸命でかわいいからまあいいかな。
読んでいる間私も高校生の気分でいられました(嘘)。