むしろ、考える家事 山崎ナオコーラ
忘れた頃に予約が回ってきた本。家事はさっさと手早く済ませてしまうものというネガティブさを取り払い、家事をポジティブなものにしていくという視点のエッセイ。著者とは年代も時代も違うからギャップがある。育児の大変さはすっかり忘れているが、共感するところも多い。「料理はパズル」とか、「自分の食べたいものを作る」とか「ポイントを貯めない」とか・・・。
自分を振り返れば、家族が巣立ち、旅立ち、一人になって仕事もなくなった今、家事くらいしかやることがない。旅行や美食を楽しむ余裕はなく、ささやかな趣味にもお金はかけられず、図書館の本を利用している。
そんな時、楽しめるのは家事だ。どうせなら、家事を楽しくやりたい。誰かのためにする家事には義務感が付きまとうが、自分のためにする家事は、生きていくために必要な家事だけれど、らくに楽しむことができる。料理をちょっと工夫し、掃除して部屋を快適にし、家事を終えた後の解放感を楽しむ・・のが理想。現実はそうでもないが・・
自分のための家事だっていつまでできるか、もう分らない。体調の悪い時はしないで済ますが、今はまだ少しでも家事ができることに感謝しなければ・・