壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

おさがしの本は 門井慶喜

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おさがしの本は 門井慶喜
光文社 2009年 1600円

図書館ミステリだということで読みたいと思ったのに忘れていて、どういうわけか突然思い出して図書館で借りてきました。人気の本らしいですが、すでに図書館の予約待ちは途切れていました。全市内で蔵書の複本が12冊もあるので、当然かもしれません。図書館司書が主人公とはいえ、ちょっと複本が多すぎるのでは?と思いますけど・・・・借りておいて文句をつけてスミマセン。

市立図書館のリファレンス係である和久山隆彦が、来館者に依頼されて本を探すのですが、存在しない本? うろ覚えの本? 難解クイズ? データベースにない本? など・・ほんの少しの手がかりをもとに厄介な探書をやり遂げていきます。また図書館不要論をぶち上げる図書館長と対立する中で、和久山は図書館の役割について深く考えるようになります。

ミステリといえるほどのミステリではなく、本を探す部分は『美味しんぼ』を思い出してしまいました。「昔食べたあの料理が、また食べたい」という難題を出されて山岡さんたちがいろいろ調べて料理を再現する場面に似ているかな。それぞれのエピソードも面白かったし、薀蓄も適度で楽しめました。

図書館不要論とか民間委託とか、図書館がないと生きていけない私には聞き捨てならない話題です。でも図書館は無料貸し本屋なんて言われると、ちょっと心当たりがあったりして複雑な心境です。










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