セカンドチャンス 篠田節子
講談社 図書館本
ミステリアスでもホラー風味でもない、中高年女性のラノベかな。10年ほど前の『長女たち』では、介護の只中にいる女性たちを描いて、ミステリアスな雰囲気だったが、本書は介護を終えた女性たちの立ち直りを描いている。楽しくて元気がもらえる。
母を見送り、20年間の介護生活を終えた51歳の麻里は、健康診断の数値を気にしながらも、もう一歩踏み出せない。長い間、他人のために尽くしてきた生活が身に付いて、自分を主張できないのだ。親友に背中を押されて通いだしたスイミングだが、やめると言い出すこともできない。でもそのうちに、健康診断の数値がよくなっている。さらに泳ぎが楽しくなり、仲間とも出会い、努力を重ねてマスターズクラスの大会に出ることになった。頑張れば、できるって! スポコン青春小説中年小説。
50歳がセカンドチャンスなら、70代の私はラストチャンス? いや、ロストチャンスじゃないか