壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

新・御宿かわせみ5 千春の婚礼 平岩弓枝

新・御宿かわせみ5 千春の婚礼 平岩弓枝 

文春文庫 電子書籍

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かわせみを続けて読みます。“日本人の精神安定剤”をもう一服です。と思ったんですが,話の筋立てがよくわからない所があり,伏線回収されず,麻太郎が東吾に似ているという話ばかりが繰り返されて,スッキリしません。精神安定剤の効力が薄くなってきているような…使用期限か…(ゴメン)。

 

宇治川屋の姉妹」小間物屋の異母姉妹のおなつとおふゆが,診療所に父親の薬を取りに来た。殺されるかもしれないとおなつに相談を持ち掛けられた麻太郎。そのあと姉妹の父宇治川屋孝兵衛が撲殺された。家族間の思いやりさえあればこんなことにならなかったのにと思う麻太郎です。

 

千春の婚礼」清野凜太郎と神林千春の婚礼が行われ,新婚旅行に出る二人を新橋駅で見送ったときに,凜太朗に執着する,凜太朗の兄嫁を見かけた。林田という旧家の跡継ぎが不審死した。双子の弟と継母が戻ってきて跡を継ぐらしい。……麻太郎が塩をまいて怒る理由がいまいち伝わってこない。不審死もそのままになった。

 

とりかえばや診療所」麻太郎のイギリス留学時代の友人の姉弟南条孝子と忠信がかわせみにとまった。姉はしっかり者,弟は軟弱。忠信がカジノの女の子キムに熱を上げて故郷に帰らずに殺された。孝子がキムを敵として襲った。……見当違いの敵討ちに,えっ,これでおわり? 

 

殿様は色好み」かわせみの客高市新之助は上品で優雅で行儀がいいが女たらしらしく,正体不明で人物像がつかみきれない。源太郎と花世に子供が生まれて,皆が浮足立っている。診療所に迷い込んだ黒貂の飼い主は新之助の妹結子だった。白貂ではなく,黒貂を抱く貴婦人か(w)

 

新しい旅立ち」麻太郎の周りでかってに縁談が進んでいる。麻太郎は留学を希望し,イギリスに2年,さらに米国に3年という予定(?)らしい。皆が見送る中,麻太郎は英国を目指して横浜から船出をする。……これでおわりの大団円……でもよさそうなのに,高市新之助(実は華族様)の妹結子も偶然,同じ船で英国に医学留学するという。あまりにもとうとつな展開に?。イギリスで何か展開があるのだろうか。

 

先月末まで,この文庫の電子版が50%ポイントオフになっていたので,続きの2巻を買い込みました。すこし休憩してから読みます。麻太郎は帰ってこられるのかしら。