壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

怖い絵3 中野京子

怖い絵3 中野京子 朝日新聞社 2009年 1800円 怖い絵怖い絵2に続く「怖い絵シリーズ」の完結編です。何の知識もなく絵を眺める喜びとは全く別の、刺激的な楽しみを味わえるのです。さらに軽妙な語り口もあって気軽に楽しめ、面白いシリーズなのですが、実は少…

日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか  内山節

日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか 内山節 講談社現代新書 2007年 720円 子供の頃、祖母はキツネに化かされる話をしてくれました。(四国出身の祖母はもっぱらタヌキ話でしたが。)そんなことを思い出して、読み始めた本です。 かつては、日本のキ…

やんごとなき読者 アラン・ベネット

やんごとなき読者 アラン・ベネット 市川恵里訳 白水社 2009年 1900円 「もしエリザベス女王が読書に夢中になったら・・」という、現実と架空を織り交ぜた、面白い英国のユーモア小説を読みました。 読書に関しては初心者である女王が、バッキンガム宮殿の庭…

流星の絆 東野圭吾

流星の絆 東野圭吾 講談社 2008年 1700円 読書があまりはかどらないので、貰い物の積読本の中から読みやすそうな本を選びました。図書館では未だに二、三百人待ちのベストセラーで、さすがに読みやすい。途中で止まらなくて、あっという間に読み終わってしま…

十二国記 華胥の幽夢 小野不由美

十二国記 華胥の幽夢 小野不由美 講談社X文庫ホワイトハート 2001年 650円 十二国記シリーズ初の短編集にして、現在最後の既刊文庫本。単行本未収録の短編はまだあるけれど、あーあ、とうとう最後まで読んでしまいました。惜しかったけれど、でも満足しまし…

スリーピング・マーダー アガサ・クリスティー

スリーピング・マーダー アガサ・クリスティー 綾川梓訳 早川書房クリスティー文庫46 2004年 680円 ミス・マープル最後の事件は未読でした。 結婚のためにニュージーランドから英国に渡ってきたグエンダは、新婚生活を送るためにビクトリア朝風の古めかしい…

黄昏の岸 暁の天 小野 不由美

十二国記 黄昏の岸 暁の天 小野 不由美 講談社X文庫ホワイトハート 2001年 各530円 『魔性の子』を十二国側から見た物語になっています。『風の海 迷宮の岸』で泰麒が泰王・驍宗を選び戴国に新王が立った後、王も麒麟も行方不明となって戴国が荒れているとい…

「幽霊屋敷」の文化史 加藤耕一

「幽霊屋敷」の文化史 加藤耕一 講談社現代新書 2009年 760円 「東京ディズニーランドのホーンテッド・マンションというのは、ヨーロッパの歴史が生み出した文化的結晶というべきもの」と語る筆者の思い入れの深さが感じられます。そこで使われているトリッ…

十三の冥府(上・下) 内田康夫

十三の冥府(上・下) 内田康夫 文春文庫 2007年 540円、500円 例によって例のごとく、名探偵浅見光彦の勘が冴え渡るあたりは、もうここまでシリーズを読んでいるとマンネリを通り越して快感ですね。新幹線の移動時間に読むのに、積読していた貰い物の旅情ミ…