壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

ローリング邸の殺人 他二冊

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ローリング邸の殺人
ロジャー・スカーレット 1933年
板垣節子 訳 論創社 2005年 2000円

たまたま図書館で見つけました。エラリークイーンの頃の本格推理小説です。ロジャースカーレット(ドロシー・ブレアとイヴリン・ペイジ)の合作で、5作しか作品がないらしく、今まで知りませんでした。
戦前の英米本格推理物は、もう数十年も前に、読めるだけ読んでしまったなどと、不遜にも思っていたのですが、そんなことはありえないわけで、最近翻訳されたものでした。

猫の手
村上和久訳 新潮社 2000年 2000円
これも館もので、これまで「エンジェル家の殺人」が訳されただけだったそうで、掘り出し物でした。

ローリング邸の殺人を読了。 原題は"In the First Degree" (第一級殺人というような意味かな)
本格物で、アクロイド殺しほどでないにしても、最後の・・・は・・・です!ボストン警察のケイン警視はなかなかのキャラ。

猫の手 Cat's Paw を読みました。

エンジェル家の殺人(創元推理文庫)1987年 大庭忠男訳 は、市立図書館の書庫で眠っていたのを出してもらいました。 

The Beacon Hill Murders The Back Bay Murdersの2つは完訳なし(原書もアマゾンでは買えないようで、なぜ今頃翻訳されたのかしら。著作権の関係でしょうか?)

「エンジェル家の殺人」も「猫の手」も館もので、同じような形の屋敷が出てきます。場所もすべてボストンで、ボストン警察のケイン警視が探偵役。あまり立て続けに読むと、多少飽きます。
3つの中では、「ローリング邸」がベストでした。ケインのしつこい質問が、コロンボ風でおもしろかった。

そういえば昔(数十年前)推理小説に明け暮れていた時期がありました。エラリー・クリーン、アガサ・クリスティークロフツヴァン・ダインシムノンガストン・ルルー ....
家の本棚に創元社の世界推理小説全集がありました(今調べてみたら ミステリー推理小説データベース http://www.aga-search.com 
に80巻全部の書名がありました。)。80巻全部はなかったような気がしますが、短期間で読みつくしました。そこから始まって早川や創元の文庫をどんなに読んだことか。だんだんに思い出します。