壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

グレゴリオ聖歌の世界

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グレゴリオ聖歌の世界 2000
RL クロッカー 吉川 文 訳
音楽の友社 2006年 6300円

朝の比較的早い時間にFMでグレゴリオ聖歌を聞いたことがありました。バロック音楽の楽しみ?という番組は今でもあるのでしょうか。
カトリックの大聖堂の中でグレゴリオ聖歌を聞いた経験は全くないから、どんなものかと図書館で見かけた本(CD付き)を読みました。

千年以上の歴史を持つというグレゴリオ聖歌の定義は専門的過ぎて、興味をもてませんでした。
しかしグレゴリオ聖歌を聴いたときの独特の感覚が、ユニゾン、ピッチ、全音階などなどに由来するらしいということ、バロック以降の和声や対位法、平均律と違うということがなんとなくわかったような気がします。

カトリック系の幼稚園に通っていた頃、神父様がなにやら朗唱していたことをかすかに思い出しました。聖書の詩篇だったようです。グレゴリオ聖歌はCDで聞くと、仏教音楽の声明や密教系読経に対するのと同様の、ある種の違和感をもってしまいます。いたって無宗教の身ではありますが、癒し系の音楽と感じることはできません。

倉橋由美子の「城の中の城」でグレゴリオ聖歌に言及している場面があったのを思い出しました。もちろん否定的なことだったけれど。キリスト教(を含んで宗教全般)に対する考え方には何か共感するものがあって、気になって、物置を探したけれど「城の中の城」が見つからない~。倉橋由美子は、キリスト教に感染するとか、発病するとか、表現していたような記憶があります。

そういえば、倉橋由美子は昨年亡くなったんですね。「夢の浮橋」シリーズ?は「シュンポシオン」までしか読んでないけど、確かあのあと少し出版されているはず。探してみましょう。