壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

図工準備室の窓から 岡田 淳

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図工準備室の窓から 岡田 淳
2012年 偕成社 1400円

大学卒業後定年まで38年間、現役の小学校の図工の先生だった児童文学作家のエッセイ。

『扉の向こうの物語』がとっても良かったのですが、現役の先生のままで実にたくさんの物語を書いているんですね。その秘密がこのエッセイを読んで少しわかりました。子どもたちと同僚の先生との出会いが、数多くの物語を生んだのですね。

現実には今の小学校の先生は忙しくていろいろ大変なことがあるにきまってるけれど、そして、兵庫の小学校にいたのだから震災ということもあったけど、それでもあえて楽しいことを目いっぱい拾い上げて、面白くて楽しくて、ちょっとホロリのエッセイです。トイレの花子さんの話は爆笑。



図工の専科の先生といえば、小学六年生の時(大昔です)、一学期の初めにわが6年4組には担任がいなくて(なんだか人事のもめごとだったらしいが小学生には関係ない)、毎時間違う先生が来ては授業をしていました。二ヶ月ほどたってやっと、若い図工の専科の先生が担任になりました。算数を教えるのが大変だったという話を後から聞きましたが、いろいろ面白いイベントを考えてくれて、毎日楽しく小学校生活を終えました。教科内容は遅れまくっていたらしいけど、小学生にはそんなこと関係ないものね。楽しい小学校時代でした。だから図工の専科の先生というだけで、懐かしいんです。