壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

どんがらがん アヴラム・デイヴィッドスン

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図書館本を大幅に延滞しています。メモだけとって、速く返さないとね。


変な話だけれど、プッツンしているわけではない、まさに奇想の名にふさわしい小品ばかり。わざと分りにくく作ってあるので、すこしばかり我慢が要ります。

『ゴーレム』 ちょいとボケた老夫婦の前ではゴーレムもカタナシ
『物は証言できない』 奴隷は所有物であると主張する男へのしっぺ返し
『さあ、みんなで眠ろう』 他人事でない異星でのホロコースト
『さもなくば海は牡蛎でいっぱいに』 安全ピンもハンガーもそれに自転車も生きている
『ラホール駐屯地での出来事』 ミステリ風味.仕掛けたのはだれか
『クィーン・エステル、おうちはどこさ? 』中南米趣味.クィーン・エステルの不思議な力
『尾をつながれた王族 』異星人なのか、判らない分だけ想像を刺激される
サシェヴラル』 不気味な雰囲気.サシェヴラルは誰(何)?
『眺めのいい静かな部屋』 老人ホームでのしんみりとした暗い笑い
『グーバーども』 意地悪なおじいの嘘が現実になる
『パシャルーニー大尉』母を亡くした少年に父親を名乗る男のセンチメンタル
『そして赤い薔薇一輪を忘れずに』 東洋趣味.不思議な品物を売る男が主張する売値の不思議
ナポリ 』幻想に満ちた怪奇
『すべての根っこに宿る力』 呪術ミステリ
『ナイルの水源』単に流行を予言できるというより、流行を作り出しているのかも
『どんがらがん』カナラス国領主の息子マリアンの冒険(失敗)譚の一部.求める呪法とは科学技術のことらしい.ドタバタぶりが面白い.筒井康隆『アフリカの爆弾』を思い出した.