こういうジャンルの小説に食指が動かなくなって久しいのですが、先ごろ週刊ブックレヴューで絶賛されていたので、どうしても読みたくなって・・・・。耽美、淫靡、隠微、酸鼻、甘美、ゾンビ・・とバラエティー豊かな11編。奇妙な味どころか、とんでもなく不思議で異色な異形の短編集でした。ここで描かれる独特な世界は凄みがありすぎです。格別な味なので夢中で読んで、消化不良気味。
見世物興行一座の『五色の船』はおぞましくも美しく、かすかな罪悪感を誘う。
『延長コード』はたくさん持っているから、全部つないで庭の奥まで伸ばしてみたい。
一番怖い『追ってくる少年』は、今夜の夢に出てきそう。
逃れることのできない『微笑面・改』は圧倒的に迫ってくる。
琥珀の中に閉じ込められた話のように不思議な感覚の『琥珀みがき』。
『キリノ』という同級生の少女の思い出を語る、この語り口の妙。
親の抑圧から逃れようとした少女の好奇心の先にある『手』。
『クラーケン』という犬を飼う女の異常な日常。
猟奇殺人事件を巡るミステリではないのだが『YYとその身幹』。
発想はSFだが、もしかしたら悲恋物語かもしれない『テルミン嬢』。
『土の枕』は身代わり出征し、名前を失った男の悲喜劇。こんな短い小説なのに圧倒的な存在感です。
『延長コード』はたくさん持っているから、全部つないで庭の奥まで伸ばしてみたい。
一番怖い『追ってくる少年』は、今夜の夢に出てきそう。
逃れることのできない『微笑面・改』は圧倒的に迫ってくる。
琥珀の中に閉じ込められた話のように不思議な感覚の『琥珀みがき』。
『キリノ』という同級生の少女の思い出を語る、この語り口の妙。
親の抑圧から逃れようとした少女の好奇心の先にある『手』。
『クラーケン』という犬を飼う女の異常な日常。
猟奇殺人事件を巡るミステリではないのだが『YYとその身幹』。
発想はSFだが、もしかしたら悲恋物語かもしれない『テルミン嬢』。
『土の枕』は身代わり出征し、名前を失った男の悲喜劇。こんな短い小説なのに圧倒的な存在感です。