壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

名画で読み解くハプスブルク家12の物語 中野京子

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名画で読み解くハプスブルク家12の物語 中野京子
光文社新書 2008年 980円

650年にわたるハプスブルグ王朝の歴史を12枚の絵で紹介するというのでかなり駆け足ですが、 中野さんの簡潔明瞭にしてしかもドラマチックな語りで、今回もまた楽しませていただきました。人物だけでなく時代背景や歴史がすんなりと理解できるような気がします。
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序章 
・・・神聖ローマ皇帝の座を得たルドルフ一世が始まり


第1章 アルブレヒト・デューラー  『マクシミリアン一世』
・・・ハプスブルグ家興隆の礎は婚姻外交にあった

第2章 フランシスコ・プラディーリャ  『狂女フアナ』
・・・カスティーリャ女王 夫フィリップ美公への執念

第3章 ティツィアーノ・ヴィチェリオ  『カール五世騎馬像』
・・・広大な領土を支配しながらも修道院に隠棲

第4章 ティツィアーノ・ヴィチェリオ  『軍服姿のフェリペ皇太子』
・・・広大な領土と膨大な借金を継承したフェリペ二世

第5章 エル・グレコ  『オルガス伯の埋葬』
・・・フェリペ二世に嫌われたグレコ

第6章 ディエゴ・ベラスケス  『ラス・メニーナス
・・・美術コレクションだけを遺したフェリペ四世

第7章 ジュゼッペ・アルチンボルド  『ウェルトゥムヌスとしてのルドルフ二世』
・・・生涯独身のルドルフ二世の文化的功績 アンチンボルトやケプラーも 

第8章 アドルフ・メンツェル  『フリードリヒ大王のフルート・コンサート』
・・・女帝マリア・テレジアの天敵はフリードリヒ大王

第9章 エリザベート・ヴィジェ=ルブラン  『マリー・アントワネットと子どもたち』
・・・ゲーテが目撃した不吉な結婚式

第10章 トーマス・ローレンス  『ローマ王(ライヒシュタット公)』
・・・21歳の生涯監禁されたナポレオン二世

第11章 フランツ・クサーヴァー・ヴィンターハルター  『エリザベート皇后』
・・・姑ゾフィーとの確執  

第12章 エドゥアール・マネ  『マクシミリアンの処刑』
・・・メキシコ皇帝として処刑されたマクシミリアン