壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

人はどう老いるのか  久坂部洋

人はどう老いるのか  久坂部洋

講談社現代新書  電子書籍

老いの真っただ中にいる私。「上手に楽に老いている人」と「下手に苦しく老いている人」がいるといううたい文句を見て、読んでみました。ざっくりまとめると……

 

・老人の場合、身体の重症度と心の幸福度は一致しない。過度なリハビリに苦しむより、有るがままを受け入れる方が幸せ。

認知症だけにはなりたくないというが、頭脳明晰のまま衰えるのも不幸。認知症は自然の恵みかもしれない。

・医療や医学に頼りすぎる不幸。医療は万能ではないので、過信してはいけない。自然な寿命を受け入れて、高齢になれば医療に近づかないという選択もある。

・がんを恐れるな。医師たちが希望する死因の第一位はがん。老年期のがん検診は不用。最後には痛みを抑えて、穏やかに逝ける。

・延命治療は治療なのか。高齢者の胃ろう、CVポート、人工透析は苦痛を長引かせるだけ。死を容認する考え方をすべきだ。

・怪しい情報に惑わされない。健康情報、サプリメントなど、老人向けのビジネスチャンスであふれている。「元気でいつまでも」なんて無理。

 

いつも考えている事と大きくは外れていませんでした。「終活をしっかりやって心おきなく死のうと思う事さえこだわりだ」というのには、なるほどと納得しました。自分だけの標語を作ってみました。

終活も生きてるうちの暇つぶし

呆けてしまえば独り勝ち

がんになったらありがとう

生きてるだけで丸儲け、死んだらもっと丸儲け