人はどう老いるのか 久坂部洋
老いの真っただ中にいる私。「上手に楽に老いている人」と「下手に苦しく老いている人」がいるといううたい文句を見て、読んでみました。ざっくりまとめると……
・老人の場合、身体の重症度と心の幸福度は一致しない。過度なリハビリに苦しむより、有るがままを受け入れる方が幸せ。
・認知症だけにはなりたくないというが、頭脳明晰のまま衰えるのも不幸。認知症は自然の恵みかもしれない。
・医療や医学に頼りすぎる不幸。医療は万能ではないので、過信してはいけない。自然な寿命を受け入れて、高齢になれば医療に近づかないという選択もある。
・がんを恐れるな。医師たちが希望する死因の第一位はがん。老年期のがん検診は不用。最後には痛みを抑えて、穏やかに逝ける。
・延命治療は治療なのか。高齢者の胃ろう、CVポート、人工透析は苦痛を長引かせるだけ。死を容認する考え方をすべきだ。
・怪しい情報に惑わされない。健康情報、サプリメントなど、老人向けのビジネスチャンスであふれている。「元気でいつまでも」なんて無理。
いつも考えている事と大きくは外れていませんでした。「終活をしっかりやって心おきなく死のうと思う事さえこだわりだ」というのには、なるほどと納得しました。自分だけの標語を作ってみました。
終活も生きてるうちの暇つぶし
呆けてしまえば独り勝ち
がんになったらありがとう
生きてるだけで丸儲け、死んだらもっと丸儲け