壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

すべてがFになる

すべてがFになる 森博嗣 講談社文庫 積読本しか読むものがなくてしょうがなく読み始めましたが、あっという間に読んだということはたぶん面白かったのかな? 孤島のハイテク研究所で密室殺人です。コンピューターのコンピューターによるコンピューターのた…

神曲

神曲 原作 ダンテ 挿絵 ギュスターヴ・ドレ 訳/構成 谷口江里也 JICC出版局 1989年 3800円 須賀敦子さんのイタリアに魅せられ、イタリア文学の原点である「神曲」を読みたいと思ったのですが・・・・読んだのは、一日で楽しく読める絵本のような神曲でした…

淋しい狩人

淋しい狩人 宮部みゆき 新潮文庫 1997年 「古本屋」から思い出して再読です。図書館が蔵書整理で休館だったため、古い本を出してきて読んでいます。どういうわけか、宮部みゆきの文庫本だけは処分することなく本棚に並んでいます。 雇われ店主のイワさんが切…

黒の過程

黒の過程 マルグリット・ユルスナール L' Oeuvre Au Noir Marguerite Yourcenar 岩崎力訳 白水社 2001年 3200円 須賀敦子「ユルスナールの靴」で取り上げられていた小説です。是非読みたくて読み始めたのですが、最初は全く歯が立ちませんでした。ひと言もゆ…

第九の日

第九の日 瀬名秀明 光文社 2006年 1700円 ◎ ねえねえ、ずっと何もしないで、何の本を読んでいるの? ▲ 何もしないって、本を読んでるでしょ。瀬名秀明の「第九の日」という本で、「デカルトの密室」の続きにあたる小説だよ。 ◎ どっちも読んだことが…

科学と宗教 合理的自然観のパラドクス

科学と宗教 合理的自然観のパラドクス J・H・ブルック Science and Religion: Some Historical Perspectives John Hedley Brooke 田中靖夫 訳 工作舎 2005年 3800円 マルグリット・ユルスナールの「黒の過程」を読むための本です。読みたい小説のためでな…

カノン

カノン 篠田節子 文芸春秋 1996年 1600円 学生時代の恋人が自殺する瞬間迄弾いていたバッハのカノン。そのテープを手にした夜から、音楽教師・瑞穂の周りで奇怪な事件がくり返し起こり、日常生活が軋み始める。失われた二十年の歳月を超えて託された彼の死の…

世界の歴史16 ルネッサンスと地中海

世界の歴史16 ルネッサンスと地中海 樺山紘一 中央公論社 1996年 2600円 マルグリット・ユルスナールの「黒の過程」を今読んでいる最中ですが、いくつかの年代を調べるために事典や年表代わりに開いた本です。十年前に刊行された全30巻の「世界の歴史」は購…

須賀敦子全集4 遠い朝の本たち 他

須賀敦子全集4 遠い朝の本たち 他 河出書房新社 2000年 遠い朝の本たち/本に読まれて/書評・映画評 子どもの頃にどんな本に出会ってどんな風に読んだのか、読書をする人は必ず自分自身の物語を持っているはずです。遠い昔の読書の記憶を、何かの拍子にふと…

動物の色素―多様な色彩の世界

動物の色素―多様な色彩の世界 梅鉢 幸重 内田老鶴圃 2000年 8400円 「似せてだます擬態の不思議な世界」で紹介されていた本です。8400円という値段と内田老鶴圃という出版社から考えて、カラー写真満載の図鑑のような本を想像していたのですが、残念ながらカ…