暑い日が続きます。東京の実家から帰ってきて数日、朝から張り切って、溜まっていた留守中の用事を片付けてしまおうと頑張っていたら、一昨日、なんと!熱中症になりかけました。
頭痛がして、体がだるく、何も考えられない感じ。だんだんに吐き気もしてきて・・・・お昼過ぎにようやく自宅に戻ってダウンしました。これはヤバイ!!! と、エアコンを効かせた部屋で、アイスノン枕をして、スポーツドリンクを少しずつ飲み、夜まで横になっていました。『一人暮らしの~女、熱中症で~~』なんていう記事にはなりたくない、って思いました。
幸い、次の日には回復したのですが、やっぱり年齢には勝てない。(今年還暦です。)気をつけなくっちゃね。二、三日は体を休めます。
閑話休題、ブログをお休みをしていた間に読んだ本をメモっておきます。(実家にあったミステリしか読んでないゎあ)
最愛 真保裕一
文春文庫 2010年 630円
小児科医の押村悟郎のもとに、刑事から電話が入った。18年間、音信不通だった姉・千賀子が銃弾を受け、意識不明で病院に搬送されたというのだ。しかもそれは、千賀子がかつて殺人を犯したことのある男との婚姻届を出した翌日の出来事だった。姉は一体何をしていたのか―。悟郎は千賀子の足跡を追い始める。(BOOKデータベースより)
姉がどういう暮らしをしていたのかという謎とき過程には、リーダビリティーあったけれど、肝心の姉の人物像がイマイチ納得いかなかった。最後は・・・・そうきたか~。うーん、真保さんてあの『ホワイトアウト』のひとだよねえ。スケールの大きな作品が特徴だと思い込んでいたけれど、前回読んだ『追伸』同様、家族の過去の秘密が題材で、物足りなさが残る。
浅見のもとに届いた1通の手紙から、華やかな香りが立ち上った。示された待ち合わせ場所で新進気鋭の調香師殺人事件に巻き込まれた浅見の前に現れた三人の美女――。著作一億冊突破記念特別作品が、待望の初文庫化!
相変わらず第六感の鋭い光彦探偵。話が予想外の方向にどんどん展開して???になるのは、内田センセと読者が交互に書いたリレー小説の為であるようです。
それにしても、一億冊ってすごいですね。いつも借り物か貰い物なので、私はまったく貢献してなくてすみません。『幻香』は『げんこう』ではなく『げんか』と読ませる。その特別な香水は、どうも鋤鼻器官に働くフェロモン様物質でもあるらしいんです。この辺のテーマをもう少し突っ込んでほしかったけれど、そうすると二時間ドラマにならないかな。「匂い本」のコレクションに加えておきましょう。
「我々は、いつ、どこからでも爆破できる」。年の瀬のスキー場に脅迫状が届いた。警察に通報できない状況を嘲笑うかのように繰り返される、山中でのトリッキーな身代金奪取。雪上を乗っ取った犯人の動機は金目当てか、それとも復讐か。すべての鍵は、一年前に血に染まった禁断のゲレンデにあり。今、犯人との命を賭けたレースが始まる。圧倒的な疾走感で読者を翻弄する、痛快サスペンス。
「圧倒的な疾走感で読者を翻弄する、痛快サスペンス」というほどではなかったけれど、文章が巧いから、雪煙を浴びているような気がして、この暑さの中で読むには最適でした。あんまり考えずに楽しめるミステリですし。でも、あれれ、結末を思い出すのが一苦労。この暑さで記憶が蒸発したらしい。揮発性メモリか。