「読書の歴史」のA・マンゲェルの本です。1980年にでた本が2000年に改訂されたものです。三段組、800ページの全部を読もうというつもりは無論ありませんから、拾い読みです。読了できません。
フィクションがファクトである事を前提として、探検家や歴史家の態度で、真剣に編まれた地名事典です。しかし扱うのは、現実の地名を排し、虚構を旅行する者が訪れる場所に限定されています。また各種の天国や地獄や未来の場所を排除し、地球だけに限定されています。
E・R・バローズの「地底の世界ペルシダー」は載っているけれど、デジャー・ソリスのいる「赤色人国家ヘリウム」は載っていません。なぜならそれは地球じゃないからです。
トールキンの「中つ国」は載っているけれど、井上ひさしの「吉里吉里国」は載っていません。なぜなら英語に翻訳されていない(と思うのです)からです。でも「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の「街」は、翻訳されているのに載っていません。村上春樹だから?それとも日本だから?