壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

虚構の標的 今野敏

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虚構の標的 今野敏
ケイブンシャ文庫 1997年 514円

七階から落ちてきた男には絞殺痕があり、テレビ局の人気プロデューサーの殺人事件と断定されます。安積班シリーズ第二作。「二重標的」でおなじみになったベイエリア分署刑事課の面々が、今回も本庁刑事をむこうに回して事件を鮮やかに解決します。(改題されて「虚構の殺人者」になっています。)

いちばん若いのは桜井巡査。若いけれど、世の中を結構割り切っている新人類。
大橋巡査は感情を表さないタイプ。でも上司に気兼ねをしているのではと安積は心配している。
黒木巡査は俊敏なスポーツマン。でも実は神経質で机の上がいつもキレイに整頓されている。
須田部長刑事は黒木とコンビだが、パソコンに強いオタクタイプ。刑事としては太りすぎだが頭の回転は速い。
村雨部長刑事は生真面目で警察組織に順応していると、苦手意識をもつ安積は考えている。
部下を贔屓しないように自戒している安積係長は、妻に逃げられで一人暮らし。

長安積警部補の五人の部下はこんな風に個性豊かな面々ですが、肝心な時には安積係長の心中を読み取って、的確な行動にでるので、安積は心の中でひそかに「ブラボー、劇団ベイエリア分署」とつぶやいています。

警察小説というか、六人の刑事?シリーズはなかなか面白いのでもう少し読んでみます。前作の事件のネタバレがすこしあるので、順番通りに読んだほうがよさそう。

なんと、今春より安積班のTVドラマがはじまっているらしい。知らなかった。図書館の予約が混まないといいけど・・。