二ヶ月以上も前にメモしておいた本を、久しぶりに行った図書館で借りてきました。二、三冊のつもりが、あれもこれもとたくさん借りました。二週間の期限ではたぶん読めないでしょうが、未読本が手元にあるとなんとなく幸せです。
アクセル・ハッケは南ドイツ新聞の記者兼文筆家で、画家ミヒャエル・ゾーヴァとのコンビでたくさんの本が出ています。ほのぼのとした大人向きの絵本でショートショートですから、少しずつ読むのに最適ですが、ついつい一晩で読んでしまいました。
ハッケはこの本を情緒的博物誌といっています。もしかしたらワニは、昔はもっと優しくおだやかで、愛情豊かな動物だったかもしれないとか、ハトは街中で邪魔にされることが多くなったけれど伝書鳩として働いてもらったらどうかとか妄想がふくらんでいます。
コンラッド・ローレンツに習って、生まれたてのミミズを足の親指にインプリンティングしてみたいとか不思議な話ばかり。さらにクジラの章では、いつの日か宇宙から巨大な白いマッコウクジラがやってきて、ノルウェー、アイスランドや日本を地球から食いちぎって飲み込むんだそうで、さすがドイツです^^。
ほのぼの系かと思いきや、風刺も皮肉も効いていて満足しました。最終章:ゾウがシェパードくらいの大きさだったらという話には大賛成。生まれたてのゾウの赤ちゃんは小さくてかわいいでしょうし、大きくなっても、下の絵のように散歩に連れて行けますから。というわけで次はこの本を読みましょうか。