絵本のような科学読み物です。クスッと笑えるほのぼのイラストと池内さんのこなれた文章で、気軽に楽しめました。中学生からお年寄りまで誰にでも楽しめる感じですが、内容は盛りだくさん。時計、時刻と暦の歴史、生物時計から宇宙の起源、過去を測る時計にタイムマシンや相対性原理まで。
二時間もかからずにペロリと読める本に仕上がっているのはさすが。重箱の隅をつつくような正確さに囚われず、人間の心の中から宇宙の果てまでを見渡す広い視点は、池内さんならでは、です。
ヨシタケシンスケさんのイラストも楽しくて、「動物の持つ固有時間」の章で、動物の脈拍と体重の関係が説明されているところでは、こんなにかわいい絵。