壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

痛快 化学史

イメージ 1

痛快 化学史 アーサー・グリーンバーグ
A Chemical History Tour
Picture Chemistry from Alchemy to Modern Molecular Science
Arthur Greenberg
渡辺 正/久村典子 訳 朝倉書店 2006年 6800円

         シラバス風に
講義名:化学史
担当者:Prof.Arthur Greenberg 
取得単位数:4単位
期間:集中講義(2006/6/22-6/23) 教室:未定
テキスト:A Chemical History Tour (痛快 化学史)
講義の目的と目標:化学史を学ぶのではなく、化学史を楽しむ事を目的とする。化学史ツアーの全日程に同行すること。
成績評価方法:講義後四週間以内に、化学エッセーを一編提出すること。
講義日程:テキストの目次を参照。
単位取得情報(前回の受講生からの情報なのでオフレコで!)
★アーサー・グリーンバーグ教授の化学史(A Chemical History Tour)は、Magical Mistery Tourのもじりらしくて、他にも結構冗談がきついです。でも講義はなぜか日本語でやってくれるので心配いりません。化学をやめたら本屋をやりたいとかいう先生なので、かなりな愛書家(というより愛書狂かな)で、自分の蔵書の稀覯本にある怪しげな図をたくさん出してきて、パワポで自慢げに見せてくれました。だからこんなに高いテキストは買わなくても大丈夫で~す。レポートはフランドル派の絵画についてです。(A.U )

★化学史の名所をめぐる気楽なツアーというわりにずいぶんマニアックで、錬金術に関してはやたら詳しかった。錬金術で使う器具を延々と説明していたところは、自分は興味があったから飽きずに聞けたけれど、他の人はどうかな。レポートは錬金術のことを書いたら単位が出た。(H.G)

★とても面白い内容でした。文系なので化学はほとんど忘れてしまいましたが、錬金術における黒化(ニグレド、黒の過程)は心理学の分野で聞いた事がありました。ダンテの神曲の「地獄」と、真夜中のカーボーイという映画での「NY」がそれにあたるというのも理解できました。でも「恋におちたシェイクスピア」をもじって「恋におちたラヴォアジェ」という映画の脚本を書いたと長々と聞かされたのは、ちょっと・・。レポートは、ニュートンらしき錬金術師がでてくる猫が主人公のファンタジーで、Gabriel Kingの「The Wild Road」(邦訳はないみたいです)を読んでエッセーを英文で書きました。成績はAでした。グリーンバーグ教授の奥さんがこの小説のファンだからだと思います。(L.I)

★チョー楽勝。レポートは「鋼の錬金術師」。(T.E)

★いわゆる従来の化学史ではないため、20世紀の部分はほとんど聞けなかった。時間的にも内容的にもここで説明するのは困難だとは思う。多数の図版を使っているので分かりやすいようにも思えるが、すでに化学を知っている者でないと、面白さが理解できないのではないか。レポートはオリバー・サックスの「周期表」のことを題材にした。(M.N)

★面白かったですよー。絶対にお勧めです。単位は取れたけれど、もう一度聴きに行こうかと思っています。(S.N)