名前に惹かれて、イタリアつながりで浅見光彦シリーズを久しぶりで読みました。イタロ・カルヴィーノの「サン・ジョバンニの道」に出てきたトスカーナ地方が舞台でしたが、偉大なるマンネリの世界でした。舞台こそイタリアですが、名探偵は年を取らないし、印籠の紋所も通用して、兄の過去の経験が関連し、流行のダビンチコードさえ出てきて、曖昧な結末と盛りだくさんでした。作家本人が出てくるのはウルサイですが、あとは結構好きなんです。でもどうでもいい内容なので、読んだかどうか忘れてしまうことが多くて、もう一度読みそうになります。