壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

墨のゆらめき  三浦しをん

墨のゆらめき  三浦しをん

Audible Original

Audible の半額お試し期間三か月(月750円)が今月で終わるので脱会しようとアクセスしたら、アマゾンから新たな半額お試し期間(月750円)を提案された。やめるきっかけを失って、腰砕けで延長した。一番人気だというAudible Originalの『墨のゆらめき』を聴いた。面白かったが、少し前に聴いたので記憶がどんどん薄れていく。音は記憶に留まりにくい。

西新宿の小さなホテルに勤めるツヅキチカラ(続力)はとっても真面目なホテルマン。ホテルで催されるパーティーの招待状の宛名書きを依頼したトオダ(遠田)という型破りな書家との付き合いが始まった。正反対な性格の二人のキャラと、二人の関係がとにかく面白い。耳からの読書に文字をテーマに選んだ意図も面白いが、書家の描く手書きの文字の表現は、音声でも活字でも同じことではある。三浦さんの上手な描写で、書家の字体が頭に浮かぶようだった。

三浦さんの作品は『舟を編む』しか読んだことがないが、真面目な馬締さんのキャラが印象的だった。以前から『あの家に暮らす四人の女』を読みたいと思っているが、まだ果たせていない。