壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

カラスの親指 / カエルの小指 道尾秀介

カラスの親指 道尾秀介

カエルの小指 道尾秀介

講談社文庫 電子書籍

続編の『カエルの小指』を読もうとしたのに,『カラスの親指』を読んだ記録がない。変だな,記憶はあるのに…阿部寛の顔がちらつく…という事は映画を見たのでした。面白かったことは覚えていますが,かなり前の事であらすじも定かでなく,まずは『カラスの親指』の原作を読み始めました。

映画の配役のイメージのまま,だんだん思い出しましたが,なんか違う。こんな最後だったの?? それとも私の記憶違い?? モヤモヤしたまま読み終わりました。

どうしても気になって原作と映画の違いを検索したら… そういう事ね! 原作では,カラスの親指は「タケさん」じゃなくて「テツさん」だったのです。続編を読むのなら,映画だけでなく小説も読むべし!

 

『カエルの小指』は十数年後の話。共同生活を送った仲間(タケさん,まひろ,やひろ,貫太郎)に新メンバーの中学生のキョウと小学生のテツが加わっています。あれから実演販売員として真面目に働いているタケさんの前に突然現れたキョウのために,タケさんは昔の仕事に戻ることに決意します。前作同様,コンゲームとしての面白さもあり,どんでん返しにも充分に騙されましたし,心の傷を抱えた人たちがお互いを思いやって生きていく様子にも心温まりました。 彼らの未来も気になります。