壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

霧が晴れた時 小松左京

霧が晴れた時 小松左京 角川ホラー文庫 電子書籍 小松左京の自選恐怖小説集です。、どれも相当前に読んだ覚えがあるのですが、再読でも楽しめました。「昭和」の世相を背景に、伝承や神話も題材に、SF風味も加えて盛りだくさんです。文庫本換算400ページ越え…

笹の船で海をわたる 角田光代

笹の船で海をわたる 角田光代 毎日新聞社 2014年9月 電子書籍 64歳の佐織の回想から始まる、昭和を生きた「女の一生」(角田版)。あの時代にあってごく平凡な生き方をしてきた佐織と、学童疎開先でであったという少し年下の風美子は結婚によって義理の姉妹…

風と行く者 上橋菜穂子

風と行く者 上橋菜穂子 守り人シリーズ電子版 2018年11月 「守り人」の外伝もこれで最後なのだろうか。バルサとジグロの物語は、13歳のバルサ(『流れ行く者』)、15歳のバルサ(『炎路を行く者』)に続く物語だ。サダン・タラム〈風の楽人〉という旅芸人の…

炎路を行く者 上橋菜穂子

炎路を行く者 上橋菜穂子 偕成社軽装版ポッシュ 2014年 完結したと思っていた守り人シリーズのうれしいオマケがもう一つ。 守り人の登場人物には、本編で語られなかったけれど確かな物語がそれぞれにある。十代半ばのヒュウゴとバルサのそれぞれの成長が、深…