壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

ひとりの午後に 上野千鶴子

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ひとりの午後に 上野千鶴子
NHK出版 2010年 1300円

『スカートの下の劇場』を読んで恐れをなし、ジェンダー論にはついていけず、シングルアゲインになって『おひとりさまの老後』を本屋で立ち読みしただけ。思い込んでいたイメージとは全く違う題名『ひとりの午後に』を不思議に思って読んだ。

おひとりさまの来し方行く末に思いをめぐらす。還暦を過ぎ、ご両親を相次いで亡くされた著者が綴るエッセイはずいぶんと柔らかい。『おしゃれ工房』に連載されていたものだそうで、納得。そこかしこに共感する部分があって面白かった。

ひとりではいるお風呂のお湯はなんとなくもったいない。上野さんは100リットルにするか120リットルにするかで迷う。(わたしは迷った挙句、冬季限定で130リットルに決定。120リットルだと寒い。)・・なんていう日常から、「在宅おひとりさま」をイメージする老後まで、なるほど、なるほど、と思いながら読んだ。還暦もそう遠くない。60になったらシニア割引があるなあと、ちょっと楽しみになった。