壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

ふたりのイーダ 松谷みよ子

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ふたりのイーダ 松谷みよ子
講談社 2006年 1470円

子供たちに戦争を語り伝える「直樹とゆう子の物語」シリーズの第一作。1965年に書かれていますが、最近新装版が出ました。

広島県の祖父母の家に預けられた直樹とゆう子。直樹は古びた洋館にコトリコトリと歩くイスを見つけました。誰かを探しているイスは妹のゆう子をイーダと呼んで懐かしがります。部屋に残されたカレンダーの年号は二千六百五年。イーダとは誰なのか、いつの話なのか。

不思議な物語と、広島の美しいとうろう流しの哀しい歴史がうまく融合していますので、子供に無理なく受け入れられるのでしょう。