壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

なつかしい本の記憶 岩波少年文庫の50年

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なつかしい本の記憶 岩波少年文庫の50年
岩波書店編集部編 岩波少年文庫別冊 2000年 640円

この文庫を最近何冊か読むチャンスがあり、文庫の全貌を調べていたところこの本の存在を知りました。先ごろ101歳でなくなられた翻訳家の石井桃子さんは、岩波少年文庫の編集にも携わった方でしたね。

ユニークな三組のきょうだい対談をとても面白く読みました。
中川李枝子×山脇百合子
池内紀×池内了
岸田衿子×岸田今日子

きょうだいの対談は、ふたりともリラックスしていて、言いたい放題、多少話がかみ合わなくても気にしていないし、共通の思い出に対して共感もあれば、「えっ、そうだったの?」なんていうこともあって、楽しい。ぜんぜん分野の違うお二人の池内さんが兄弟だとは、思いもしませんでした。

巻末には、これまで(1950年から1998年まで)に出版された岩波少年文庫のリストがあります。数えたら約350冊。でも最新刊(「ともしびをかかげて」)は592というナンバーがついているので、いったい何冊あるのか不明です。最近ずいぶんと古い本の復刻版が出ているのは、この本を読んで育った世代が、ひまになって再読しているのかなあ、なんて思いました。「岩波老年文庫?」

岩波少年文庫の中で
 最も古い本(手元にある中で)は、「星の王子さま」(昭和40年版:上の写真)です。

 最もたくさん再読したシリーズは「ナルニア国」です。

 最もなつかしいもののひとつは「ムギと王さま」です。

 最も好きな動物文学は「名犬ラッド」です。

 最も役に立ったのは「ギリシャローマ神話」の知識です。

 最もドキドキしたもののひとつは「二人のロッテ」です。

 まったく思い出せないもののひとつは「タオ・チーの夏休み日記」です。

きりがないのでこの辺で。