王様も文豪もみな苦しんだ性病の世界史 ビルギット・アダム
瀬野 文教 訳
草思社2003年 1890円
感染症の歴史について読み進めるうちに見つけました。
感染症としての
性感染症は大筋のところはマクニールの「疾病の世界史」などと同様です。しかし文化史としての価値が高く、個々の事例についての記述は詳しいですし、いわゆる下世話な話もありますが、すべて淡々とした節度のある文章で書かれています。かといって難解な部分はなく、なかなか面白い本です。
このような病気はたいてい隣国の国名を冠した名前で呼ばれたそうで、
ナポリ病、フランス病とフランス人とイタリア人は呼びあったそうです。どんな名前だったか忘れてしまいましたが、インフルエンザのホンコンかぜのことを
香港人はたしか別の名前で呼んでいました。