壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

アホの壁 筒井康隆

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アホの壁 筒井康隆
新潮新書 2010年 680円

いちおう筒井ファンなので新作は読むことにしています。

なぜそんなアホなことをするのか、そしてアホなことを言うのか? 無益な争いに血眼になり、破綻必至の計画を立て、互いに殺しあうに至るのは、いったいなぜなのか? 文化的文明人を自任する現代人が、いとも簡単に飛び越えてしまう「アホの壁」をめぐり、豊富なエピソードと心理学、文学、歴史ないまぜでつづる抱腹絶倒の筒井流人間論、ついに登場!

抱腹絶倒じゃなかったなあ。『バカの壁』のパロディーでもなかったし。事故多発者の実例など迫力はあり、筒井流心理分析はわかりやすいフロイト解説で面白いのですが、それにしてもずいぶんとまともな内容。筒井さんもそろそろ喜寿、ご本人はもうあまりアホなことはしないんでしょうか。