壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

パラドックス13 東野圭吾

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SF設定の人間ドラマは、東野作品の中で好きなジャンルです。

P-13現象(論理数学的に予測不可能な現象なんだそうですが要するに時間がジャンプするらしい。こういう設定はどうでもよろしいというくらいおざなりな説明でした)が起きた時、十人あまりの人間を残して、東京からすべての人と動物が消失した(どうも世界中で同様の現象が起きているらしいが、確かめようがない)。インフラ設備はまたたくまに崩壊し、地震と洪水が無人になった東京を襲う(P-13現象によって次から次へと過酷な状況が繰り出されるという不条理的状況です)。生き残った人たちのさらなるサバイバルが描かれる(これってサバイバルと言っていいのかな)。

状況設定も結末も、よく考えると「ウーン」と唸ってしまいそうですが、やはり東野さんは読者を最後まで惹き付けて離しません。一気に読んでしまいました。