題名から、タイムパラドックス物かと思って読み始めたら、そうではありませんでした。親友の二人が同じ女性を愛してしまったという切ないラブストーリーの中に、記憶の改編というSF的テーマと、矛盾する現在と過去の記憶を解きほぐすミステリがうまく収まっていて、いかにも東野圭吾らしい作品でした。本が手元にないので、登場人物の名前などもう忘れました・・・
還暦近くなると、記憶の改竄なんて得意中の得意です。都合の悪いことは忘れ、都合の良いことだけ思い出します。時には事実とはまったく異なる記憶さえ作り上げます。