江戸を舞台にした最後の「かわせみ」。第一巻から文庫本を購入するのが習慣になっているシリーズです。連載雑誌から一年少しで単行本が出て、さらに何年もたって文庫化されるので待ち遠しい思いでした。「明治のかわせみ」も早く文庫で読みたい。
世情は幕末でも「かわせみ」界隈には相変わらずゆったりとした時間が流れています。英語を習って英語狂言を興行する子供たち。彼らが活躍する話も多くて世代交代はもうすぐのようです。
『浮かれ黄蝶』麻太郎が知り合ったのは引ったくりに会った娘。でもその事件の裏には・・
『捨てられた娘』行き倒れていたのは貧乏旗本の娘。花世が友人を助けようと・・・
『清水屋の人々』おるいさんが助けたのは妊った女。嫁姑の争いはとうとう・・
『猫と小判』猫が引いてきた袋の小判の出所は・・・
『わいわい天王の事件』猿田彦の面をつけて死んでいた男は二十八年前の・・・
『二人伊三郎』名前を騙られた伊三郎も実は・・・
『さんさ時雨』商家のお家騒動
『公孫樹の葉の黄ばむ頃』おるいさんの記憶の中に埋もれていた事件