壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

猫のパジャマ レイ・ブラッドベリ

イメージ 1

猫のパジャマ レイ・ブラッドベリ
中村融訳 河出書房新社 2008年 1800円

レイ・ブラッドベリの短編集。図書館で借りるとフィルムカバーで貼り付けられているので、猫耳付きの凝ったカバーがわからないのが残念です。

『序文―ピンピンしているし、書いている』御存命どころか、現役なんですね
『さなぎ』(1946-7)お互いに相手をうらやむ二人の少年の、一夏の友情
『島』(1952)見えないものの恐怖。何かがここにやって来る
『夜明け前』(1950)2002年に語られない2035年の近未来
『酋長万歳』(2003-4)カジノで合衆国を賭けた・・。これってブッシュ?
『ふだんどおりにすればいいのよ』(1948-9)メイドをしていたころ世話した少年に会える!
『まさしく(オーレイ)、オロスコ、シケイロス、然り(シ)!』(2003-4)高速道路で墜落死した画家
『屋敷』(1947)おんぼろ屋敷を手に入れた新婚夫婦の行き違い
『ジョン・ウィルクス・ブース/ワーナー・ブラザーズ/MGM/NBC葬儀列車』(2003)一種の時間装置?
『用心深い男の死』(1946)出血傾向のハードボイルド
『猫のパジャマ』(2003)ひろった子猫の飼い主になるには
『三角関係』(1951)ハイミス姉妹と一人の男
マフィオーソ・セメント・ミキサー』(2003)セメント・ミキサー型タイムマシンに乗って
『幽霊たち』(1950-2)幽霊の正体見たり
『帽子はどこだ、急ぎはなんだ?』(2003)ニノチカニノチカ、意味不明
『変身』(1948-9)これは相当に黒い
『ルート66』(2003)廃線となった国道:ルート66の伝説
『趣味の問題』(1952)もし接近遭遇した相手が○○だったら
『雨が降ると憂鬱になる(ある追憶)』(1980)なんて素敵な!
『おれの敵はみんなくたばった』(2003)友人を生き返らせる方法
『完全主義者』(2003-4)完全主義の男が建設した図書館
『エピローグ―R・B、G・K・C&G・B・S永遠(とわ)なるオリエント急行』(1996-7)偉大な作家たちへの挽歌

半世紀も前にかかれた作品と最近作がまざっていますが、未発表のものがほとんどです。書き溜めてしまっておいたものが半世紀ぶりに発見されたとか。レイ・ブラッドベリの色見本帖のようにいろいろなものがそろっています。

SF、ホラーに、ファンタジー
コミカル、シニカル、ノスタルジー
叙情、幻想 & ポエジー

ブラッドベリ、いいなあ。いろいろ読み返したくなりました。