壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

氷の女王が死んだ コリン・ホルト・ソーヤー

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氷の女王が死んだ コリン・ホルト・ソーヤー
中村有希訳 創元推理文庫 2002年 820円

「老人の生活と推理」に続く第二巻です。高級老人ホーム”海の上のカムデン“の中で繰り広げられる老婦人凸凹コンビ:小柄なアンジェラと大柄なキャレドニアは、元気いっぱいです。前作では、おばあさま方の年齢がはっきりしなかったので80歳以上かと思っていたら、どうも七十代のようです。まあ高齢であることに変わりはありませんが。

今回の被害者は嫌われ者の新入居者エイミーです。ハンサムなマーティネス警部補さんには、捜査活動をしないよう厳重に注意されているのですが、すばらしい食事とホテル並みの設備の老人ホームでもアンジェラは退屈して、じっとしていることができません。得意の無謀な行動ととっぴな第六感で犯人にたどりつくのですが・・。

こういうのを、コージーミステリというのだそうです。ウィキペディアによれば、暴力表現なしに素人探偵が狭いコミュニティーの中で容疑者を割り出すタイプで、女性を読者にしたものだとか。ミス・マープルがその典型だそうです。ミステリにこんなサブジャンルがあったとは知りませんでした。気楽に楽しめるのがいいですね。

シリーズは九作まであり、第五作まで翻訳されています。図書館で三作、四作と続けて借りようとしたらタッチの差で四作に予約が入ってしまいました。残念でしたが、他にも読んでいる人がいると思うとチョッとうれしいかも♪