図書館の新着図書コーナーにあった本です。著者の竹内薫さんという方を、物理畑の科学啓蒙家として、竹内均さんと同一人物だと長いあいだ思い込んでいました。この本を手にとってトンデモない勘違いに気がつきました。
トンデモ仮説:いわゆる疑似科学を斬るという本だと思って読んだらこれも勘違い。まともな仮説からトンデモ仮説までたくさんの仮説を、かなりくだいて、かる~く紹介・解説しています。宇宙系からH系、古代系まで、幅広くギャグいっぱいです。
科学における通説のほとんどはグレーゾーンで、仮説の域を出ないし、トンデモ仮説だっていつか証明されるかもしれないし、今信じられていることも反証が得られれば覆されるかもしれないという主張のようです。でも著者のスタンスがわかりにくい。
竹内薫さんは疑似科学の味方ではありませんが、疑似科学を断罪する強い姿勢を避けているような感じがします。ドーキンスのようなやり方はお嫌いなのでしょうね。世の中には多様な見方が存在すべきだから、どんな仮説もすべて信じたりしないで、自分で考えてごらんということなのかなあ。