2006-12-08 親指のうずき 運命の裏木戸 読書 親指のうずき アガサ・クリスティー 深町真理子早川書房 クリスティー文庫49 運命の裏木戸 中村能三 早川書房 クリスティー文庫50 オリバー・サックスのオアハカ日誌を読みながら思い出してしまったトミーとタッペンスシリーズの第4作と第五作で、運命の裏木戸はクリスティー最後の作品でもあります。 なんと「奥様は名探偵」という題名で映画が、上映されているそうです(2006年9月)。また流行りモノに行き当ってしまいました。自分自身、最も平均的な消費者と感じる場面があまりにも多いのにあきれてしまうほどです。 ハヤカワミステリー文庫でばらばらに入っていたクリスティーが、全百巻のクリスティー文庫として2003年から刊行されています。没後三十年ということなのでしょうが、没後の「カーテン」を読んだのは30年も昔の事だったとは・・。 この二冊の本は訳者が違っていて、タッペンスの生き生きとした様子には、深町真理子さんの訳のタッペンスの言葉使いの方が合っていると思いました。運命の裏木戸は夫婦が70歳を過ぎてからの出来事という設定で、クリスティーが80を過ぎてからの作品ということですが、アガサもタッペンスも元気なおばあさんです。