壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

ウッドストック行最終バス  コリン・デクスター

ウッドストック行最終バス  コリン・デクスター

ハヤカワ・ミステリ文庫 電子書籍

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バス停で待つ二人の娘は,なかなか来ないウッドストック行バスをあきらめヒッチハイクをし,そのうちの一人が殺された。もう一人の娘は誰なのか,赤い車に乗せた男は誰なのか,殺人犯は誰なのか,モース主任警部は,捜査の途中で休憩しては酒をのみ,関係者の女に惚れ,相棒のルイス部長刑事をさんざん振り回しながら,あれこれ推理する。

 

以前NHKでみた『刑事モース』(ヤング・モース)がおもしろくて,原作の『モース主任警部』シリーズ第一作(本書)を電子書籍で買ったところ,『モース主任警部』(オールド・モース)のドラマの一部をNHKで放映(一部だけなのはひどいわ)。多分この話のドラマを見たはずなのに完全に忘れていて,あらためてKindle内を検索して,読み始めました。読み終わってからドラマを少し思い出しましたが,原作とは違う部分も多いような…

自分の記憶が間違っているのかしら?? 細かい事は気にせず生きていこう。

 

ドラマ以上に面白かったと思います。モースがルイスをさんざん振り回すのですが,我々読者も振り回されます。モース自身も幾度となく推理しては行き詰まります。モースがオックスフォードの全人口から赤い車の男の一人にたどり着く,ものすごくアバウトな計算は直感的過ぎて,行動分析課も真っ青なプロファイリングでした(笑)。

やっとたどり着いた悲しい結末。お気の毒な警部さん,あまりお酒を飲むと体に良くないわ。ドラマの最終回は見てしまったので…。

Kindleに全作ありますが,評判の第二作と長編最終作と短編は読もう。