壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

新・御宿かわせみ4 蘭陵王の恋 平岩弓枝

新・御宿かわせみ4 蘭陵王の恋 平岩弓枝 文春文庫 電子書籍 明治の代になってから4作目です。旧シリーズの一巻からずっと文庫本がでるたびに購入していたのですが,もう手元に一冊も残してありません(終活です)。この巻から電子書籍に切り替えました。5作…

西日の町  湯本香樹実

西日の町 湯本香樹実 文春文庫 電子書籍 少年や少女と老人との交流,生と死のモチーフは『夏の庭』『ポプラの秋』の主題でしたが,今度も10歳の少年の日を回想する僕が体験する祖父の生と死の物語です。 九州の町で西日の当たる小さなアパートで母と暮らす僕…

次なるパンデミックを回避せよ 井田徹治

次なるパンデミックを回避せよ 環境破壊と新興感染症 井田徹治 岩波科学ライブラリー 図書館本 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が動物由来感染症(人獣共通感染症)であることはもちろんだが,今までには流行しなかった新興感染症がエピデミックやパン…

オリクスとクレイク マーガレット・アトウッド

オリクスとクレイク マーガレット・アトウッド 早川書房 図書館本 アトウッドのディストピア『マッドアダム三部作』の一作目です。アトウッドの『侍女の物語』『誓願』を読んで,勢いがつきました。 人類の生き残りであるスノーマンことジミーは,友人であっ…

青葱 野々上いり子

青葱 野々上いり子 徳間書店 電子書籍 第4回大藪春彦新人賞受賞作ということでKindleで無料になっていたので,就寝前読書としてすぐ読みました。 母から、祖母が徘徊でいなくなってしまったという連絡を受け、ひかりは約半年ぶりに実家に帰ってきた。 仏間…

迷路の始まり ラストライン3 堂場瞬一

迷路の始まり ラストライン3 堂場瞬一 文春文庫 電子書籍 ラストライン3作目です。 岩倉の所属する南太田署管内で起きた殺人事件は,最初通り魔ではないかと思われたが,目黒区で起きた全く別の殺人とつながりがあることを岩倉が探り出した。色めき立つ特捜…

割れた誇り ラストライン2 堂場瞬一

割れた誇り ラストライン2 堂場瞬一 文春文庫 電子書籍 シリーズ2作目です。 「事件を呼ぶ刑事」岩倉剛は,定年まであと9年になった。かつて相棒だった新人の伊東彩香は機動捜査隊に移動になり,次の相棒・川嶋は岩倉を執拗にマークしているようだ。隣の北太…

ラストライン 堂場瞬一

ラストライン 堂場瞬一 文春文庫 電子書籍 定年まであと10年のベテラン刑事・岩倉剛が本部から所轄に移ってきた。新人の女性刑事・伊東彩香を相棒にして,鋭い人間観察と驚くべき記憶力を駆使して,一人暮らしの老人が殺害された事件と若い新聞記者の自殺と…

一度きりの大泉の話 萩尾望都 / 少年の名はジルベール 竹宮恵子

一度きりの大泉の話 萩尾望都 河出書房新社 電子書籍 少年の名はジルベール 竹宮恵子 小学館文庫 電子書籍 というネットの記事を読んで,この二冊の本を読みました。少女マンガは萩尾望都のSF作品を少し読んだ事があって,ちょっとだけファンです。竹宮恵子…

猫は知っていた 二木悦子

猫は知っていた 二木悦子 講談社文庫 電子書籍 二木悦子のミステリーデビュー作で,1957年の第3回江戸川乱歩賞受賞作ということですから,なんと64年前の作品です。映画やテレビにもなったようで,社会状況や生活環境の違いを差し引いても,コージーミステリ…

ロボット・イン・ザ・スクール  デボラ インストール

ロボット・イン・ザ・スクール デボラ インストール 松原葉子訳 小学館文庫 タングの三作目です。ベンとエミリーの四歳の娘ボニーがプレスクールに通い始めました。当然タングも「僕も学校に行きたい!」。ロボットが学校に通うなんて許可が下りず,通学でき…

赤い猫 二木悦子

赤い猫 二木悦子 講談社文庫 電子書籍 二木悦子の後期の短編が6編。前半3編がアームチェアディテクティブ,中3編が二木兄弟シリーズで昭和50年代に書かれたもの。昭和の香りのコージーミステリと言ったらいいのでしょうか,殺人事件を扱いながらも話の展開は…

グレゴワールと老書店主 マルク・ロジェ

グレゴワールと老書店主 マルク・ロジェ 東京創元社 海外文学セレクション 図書館本 18歳のグレゴワールは老人ホームで働き始めた。元書店主のムッシュー・ピキエは,ホームの自室に3000冊の本を持っているが,体も目も不自由になってグレゴワールに朗読を頼…

主よ、永遠の休息を 誉田 哲也

主よ、永遠の休息を 誉田 哲也 実業之日本社文庫 電子書籍 就寝前の読書としては選択ミスでした。悲惨で痛ましい事件を扱っているのにページタナーで,読み終えてもどこにも救いがありません。こんなひどい話を読んでいるのに読むのをやめられない自分が嫌い…