壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

どんがらがん アヴラム・デイヴィッドスン

どんがらがん アヴラム・デイヴィッドスン 殊能将之編 奇想コレクション 河出書房新社 2005年 1900円 図書館本を大幅に延滞しています。メモだけとって、速く返さないとね。 変な話だけれど、プッツンしているわけではない、まさに奇想の名にふさわしい小品…

疑心 隠蔽捜査3 今野敏

疑心 隠蔽捜査3 今野敏 新潮社 2009年 1500円 柳の下に三匹目の泥鰌はいなかったようです。『隠蔽捜査』『果断』ともに、竜崎の個人的な事情と犯罪捜査という二つのテーマが微妙に絡んだ展開が面白いはずなのに、今回の竜崎の恋煩いと米国大統領来日を巡るテ…

アクロイドを殺したのはだれか ピエール・バイヤール

アクロイドを殺したのはだれか ピエール・バイヤール大浦康介訳 筑摩書房 2001年 2400円 『読んでいない本について堂々と語る方法』ではじめて知ったピエール・バイヤールの、もう一つの著作です。これも、大掛かりな遊戯性を持った、すごく面白い本でした。…

夜想曲集 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 カズオ・イシグロ

夜想曲集 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 カズオ・イシグロ 土屋政雄 早川書房 2009年 1680円 何がどうという話でもないのに、しっとりと心に染入って懐かしさとかすかな痛みを呼び起こす五編の短編(「老歌手」「降っても晴れても」「モールバンヒルズ」「…

昨日のように遠い日―少女少年小説選

昨日のように遠い日―少女少年小説選 柴田元幸編 文藝春秋 2009年 2000円 現在の少女少年のための物語ではなくて、昔、少女少年だったわたしたちにあの頃(昨日のように遠い日)を思い出させる物語が並んでいます。 『大洋』 バリー・ユアグロー 自分が想像し…

アーサー・ランサムのロシア昔話 アーサー・ランサム

アーサー・ランサムのロシア昔話 アーサー・ランサム フェイス・ジャックス絵 神宮輝夫訳 白水社 2009年 2500円 たまには、子供に戻ったような気持ちになって昔話が読みたくなります。昔話の基本パターンは万国共通のものがあるけれど、国や地方によってその…