壊れかけたメモリーの外部記憶

70代の読書記録です。あとどれくらい本が読めるんだろう…

2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

中庭の出来事

中庭の出来事 恩田陸 新潮社 2006年 1700円 恩田洋菓子店の新製品「中庭の出来事」を戴きました。この洋菓子店は、ジャンルにとらわれない斬新な品揃えで有名です。今までに味わった中では、「夜のピクニック」という焼き菓子が最高でした。見かけは平凡なの…

ハドリアヌス帝の回想

ハドリアヌス帝の回想 マルグリット・ユルスナール 多田智満子 2001年 2800円 白水社 ユルスナール セレクション 1 はじめは読みやすい文章ではありませんでしたが、晦渋ということではなく、重厚で凝縮された表現が続き、説明的でない部分があるために、じ…

世界の歴史5 ギリシャとローマ

世界の歴史5 ギリシャとローマ 桜井万里子/本村凌二 中央公論社 1997年 2600円 ユルスナールの「ハドリアヌス帝の回想」を読むために、ローマの歴史をざっと復習するつもりでした。たくさんの作家がこの時代を題材にしているだけあってローマ史は面白く、結…

わたしたちが孤児だったころ

わたしたちが孤児だったころ カズオ・イシグロ 入江真佐子 訳 早川書房 2001年 1800円 この物語の語り手クリストファー・バンクスは、20世紀初め上海の租界で暮らす少年。両親が事件に巻き込まれて姿を消し、孤児となりました。イギリスに戻り探偵を志す彼は…

ミノタウロス

ミノタウロス 佐藤亜紀 講談社 2007年 1700円 佐藤亜紀を初めて読みました。あまりの迫力に、最後まで息つかせないほどです。20世紀初めのロシアの大戦と革命の混沌の中で、略奪と殺戮の日々を過ごした少年たちの物語。「人間を人間の格好にさせておくもの…

な-の

な ナイフ投げ師 スティーヴン・ミルハウザー 中庭の出来事 恩田陸 眺めのいい部屋 E・M・フォースター 流れる水のように マルグリット・ユルスナール 渚にて ネヴィル・シュート ナスカ地上絵の謎 アンソニー・F・アヴェニ ナスカの地上絵 シモーヌ・ワイ…

は-ひ

は 灰色の輝ける贈り物 アリステア・マクラウド 廃墟建築士 三崎亜記 廃墟の上でダンス ミラーナ・テルローヴァ 排出する都市パリ アルフレッド・フランクラン パイの物語 ヤン・マーテル パイド・パイパー 自由への越境 ネビル・シュート 儚い羊たちの祝宴 …

ふーほ

ふ 封印の島 (上)(下) ヴィクトリア・ヒスロップ 封印の島 ピーター・ディキンスン フクロウは夜ふかしをする コリン・ホルト・ソーヤー 不思議事件簿 ジョー・ニッケル ジョン・フィッシャー 腐蝕花壇 森村誠一 武装解除 -紛争屋が見た世界 伊勢﨑賢治 …

さ アーサー・ザイエンス 光と視覚の科学 エドワード G. サイデンステッカー 谷中、花と墓地 エドワード・W・サイード 晩年のスタイル 斉藤 孝 読書力 斎藤 洋三 井手 武 村山 貢司 花粉症の科学 桜井万里子/本村凌二 世界の歴史5 ギリシャとローマ 桜庭一…

し 椎名誠 草の記憶 『十五少年漂流記』への旅 ディヴィット・ジェイコブズ ザ・インタープリター フランク シェッツィング グルメ警部キュッパー 知られざる宇宙―海の中のタイムトラベル 深海のYrr(イール) 黒のトイフェル 塩野七生 ローマ人の物語 1…

痛快 化学史

痛快 化学史 アーサー・グリーンバーグ A Chemical History Tour Picture Chemistry from Alchemy to Modern Molecular Science Arthur Greenberg 渡辺 正/久村典子 訳 朝倉書店 2006年 6800円 シラバス風に 講義名:化学史 担当者:Prof.Arthur Greenberg…

錬金術師通り

錬金術師通り 五つの都市をめぐる短編集 池内紀 文芸春秋 1993年 「本に読まれて」に書評のあった本です。書評の内容は忘れてしまいましたが、書名にひかれて図書館で借りてきました。まだ「黒の過程」の錬金術をひきずっています。池内紀氏といえばカフカの…

アイの物語

アイの物語 山本弘 角川書店 2006年 1900円 二十X世紀の地球はマシーンに支配され、ヒトは都会から離れた山奥に小さなコロニーを作り暮らしています。マシーンの作った製品を略奪することが日常化し、かつてマシーンと闘って敗北した歴史を抱え込んで、マシ…

オルタード・カーボン

オルタード・カーボン (上 下)リチャード・モーガン 田口俊樹訳 2005年 アスペクト 27世紀には人間の意識のデジタル化が可能となったために、遠くの星からもダウンロードしてメモリースタックに保存可能で、どんなスリーブ(からだ)にも装着できる。つる…

まーも

ま 魔性の子 小野不由美 またの名をグレイス(上)(下) マーガレット・アトウッド マーブル・アーチの風 コニー・ウィリス 魔法 クリストファー・プリースト まぼろしのすむ館 アイリーン・ダンロップ マリア・シビラ・メーリアン キム・トッド マルコヴァ…

や-よ

や 焼かれる前に語れ 岩瀬博太郎 柳原三佳 山羊の島の幽霊 ピーター・ラフトス やし酒飲み エイモス・チュツオーラ 夜想曲集 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 カズオ・イシグロ 谷中、花と墓地 エドワード G. サイデンステッカー 山魔の如き嗤うもの 三津田 …

ら-わ

ら ラウィーニア アーシュラ・K・ル=グウィン M.G.H 楽園の鏡像 三雲岳斗 ラークライト 伝説の宇宙海賊 フィリップ・リーヴ ラナーク 四巻からなる伝記 アラスター・グレイ 掠奪都市の黄金 フィリップ・リーヴ り 立証責任 スコット・ トゥロー 掠奪美術館 …

すーそ

す 須賀敦子 塩一トンの読書 ミラノ 霧の風景 コルシア書店の仲間たち 旅のあいまに ヴェネツィアの宿 トリエステの坂道 ユルスナールの靴 時のかけらたち 地図のない道 遠い朝の本たち 本に読まれて 須賀敦子全集5 須賀敦子全集別巻 ロジャー・スカーレット…

たーて

た ダイ・シージエ 戴思杰 バルザックと小さな中国のお針子 フロイトの弟子と旅する長椅子 ジョナサン・B・タッカー 神経ガス戦争の世界史 高田郁 銀二貫 竹内薫 トンデモ仮説の世界 竹内正浩 地図もウソをつく 多田富雄 ビルマの鳥の木 寡黙なる巨人 コリン…

と、なーの

と ミシェル・トゥルニエ フライデーあるいは太平洋の冥界 スコット・ トゥロー 立証責任 有罪答弁 われらが父たちの掟 死刑判決 リチャード・ドーキンス 祖先の物語 虹の解体 神は妄想である -宗教との決別 ポール・トーディ イエメンで鮭釣りを キム・トッ…

はーひ

は ピエール・バイヤール アクロイドを殺したのはだれか 読んでいない本について堂々と語る方法 バオ・ニン 戦争の悲しみ ロバート・ハクスリー 西洋博物学者列伝 ミシェル・パストゥロー 青の歴史 王を殺した豚 王が愛した象 蓮見圭一 八月十五日の夜会 ア…

ふーほ

ふ ファージョン ムギと王さま 本の小べや1 パトリック・ファース 古代ローマの食卓 ブライアン・フェイガン 千年前の人類を襲った大温暖化 E・M・フォースター ハワーズ・エンド 眺めのいい部屋 ラッセル・フォスター, レオン・クライツマン 生物時計はなぜ…

まーみ

ま パット・マガー 七人のおば イアン・マキューアン 土曜日 ダニエル・T・マックス 眠れない一族 食人の痕跡と殺人タンパクの謎 W・H・マクニール 疫病と世界史 アリステア・マクラウド 彼方なる歌に耳を澄ませよ 灰色の輝ける贈り物 冬の犬 松井章 環境…

む-も

む ウェンディ・ムーア 解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯 デイヴィッド・S.ムーア 遺伝子神話の崩壊 村上春樹 カンガルー日和 東京奇譚集 レキシントンの幽霊 回転木馬のデッド・ヒート 村上 春樹, 柴田 元幸 翻訳夜話 翻訳夜話2サリンジャー戦記 村松 …

やーよ

や 矢島翠 ヴェネツィア暮らし 安井一徳 図書館は本をどう選ぶか 安田 喜憲 文明の環境史観 柳原慧 パーフェクト・プラン 山内一也 北潔 眠り病は眠らない 山口瞳 血族 家族 山本周五郎 人情裏長屋 山本弘 アイの物語 ゆ 湯川薫 百人一首 一千年の冥宮 マル…

らーろ・わ

ら ルーディ・ラッカー 空洞地球 ジョンパ・ラヒリ その名にちなんで 停電の夜に 見知らぬ場所 ピーター・ラフトス 山羊の島の幽霊 アーサー・ランサム アーサー・ランサムのロシア昔話 り イーユン・リー 千年の祈り チャンネ・リー 最後の場所で ギュンタ…

須賀敦子全集 別巻

須賀敦子全集 別巻 河出書房新社 2001年 須賀敦子さんの全集は第六巻から第八巻までは未読ですが、思い立って別巻を借りました。未読のものは単行本に未収録または未発表の作品で、全集の形で読みつくしてしまうのは何か惜しいような気がして、気がひけるの…

須賀敦子全集 第5巻

須賀敦子全集 第5巻 河出書房新社 2000年 イタリアの詩人たち/「翻訳」ウンベルト・サバ詩集/「翻訳」ミケランジェロの詩と手紙/「翻訳」歌曲のためのナポリ詩集 「ミラノ霧の風景」の「きらめく海のトリエステ」、「トリエステの坂道」で語っていたウン…

あしたのロボット

あしたのロボット 瀬名秀明 文芸春秋 2002年 1667円 ◎ ねえねえ、もう起きたら? 眼を覚ましてよ。 ▲ えー、なあに?どうしたの、まだ眠いのに。君は充電が完了して元気いっぱいだね。 ◎ あのね、この本全部読んだんだよ。 ▲ 瀬名秀明の「あしたのロボット」…

ヴェネツィア暮らし

ヴェネツィア暮らし 矢島翠 朝日新聞社 1987年 1400円 須賀敦子さんの友人のジャーナリストが、1980年代の初めにヴェネツィアで八ヶ月ほど暮らした時のエッセーです。長い歴史をもつヴェネツィアの街には、そこここにたくさんの文学作品、映画、絵画が溢れて…